私がいる冷たい世界
広いこの場所には 私が一人
そこに 白く冷たい花が降ってきた
まるで桜の花びらが散るように
幻想的な粉雪は
一面を白く彩る
どこまでも続く雪景色
この白い世界のように
何もかもリセットできたら
よかったのに・・・
リセットしたこの世界は
いつかは溶け
元に戻ったこの世界は
いつかはまた白の世界になる
ならリセットしても無駄かもしれない
でも 少しはやり直せるかな?
“大丈夫”と自分に言い聞かせ
白の世界に足跡をつける
私が確かにいたことを
一歩一歩確認しながら―
頬を伝った一粒の涙が
小さな雪花となって
零れ落ちた